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回答者の60%と、住民の60%は同じではない

比較をイメージした二つの紙の積み重ねと定規
AI生成の装飾イラスト。実際の資料や統計図ではありません。

地域のアンケートで「60%が賛成」と書かれていました。この一文だけでは、誰の60%なのかわかりません。回答した人なのか、調査対象として選ばれた人なのか、地域の全住民なのかを確かめる必要があります。

割合の分母を戻す

架空の例として、100人が質問に答え、そのうち60人が賛成したとします。この場合、答えた100人のうち60%が賛成した、と言えます。調査に答えていない人の意見まで、この計算だけで決まるわけではありません。

さらに、質問ごとに未回答者がいる場合もあります。アンケート全体の回答者数と、その質問の有効回答数が同じかを見ます。全体で100人でも、その項目には80人しか答えていないかもしれません。

集め方を読む

誰に、どの方法で、いつ回答を求めたのか。公開された説明を確認します。自分から参加する形式と、一定の方法で対象者を選ぶ形式では、結果を解釈するときの問いも変わります。

ここでは具体的な調査の代表性を判定していません。説明がないまま、回答者の結果を全住民の確定した意見として書かないための基本的な確認です。人数が多いという印象だけで、対象の偏りが解消されたとも言えません。

要約には範囲を残す

自分のメモでは「この質問に回答した100人のうち60人が賛成」と書いてみましょう。少し長くても、元の割合がどこから来たかを読者が追えます。質問文や選択肢の内容も、解釈に関わる情報です。複数回答が可能な設問なら、選ばれた項目の割合を足しても100%になるとは限りません。

調査の結論を紹介するときは、作成者の説明と自分の解釈を分けます。対象が不明なら、その点を質問として残しましょう。

事実・解釈・質問に分けるメモを使うと、数値を読んだ勢いで結論を広げすぎない記録を作れます。