資料を読み終えてから要約しようとすると、本文にあった話と自分が考えたことが混ざりやすくなります。そこで、メモを「事実」「解釈」「質問」の三段に分けてみましょう。長い文章にする前に、情報の種類を整理するための方法です。
一段目は、資料に戻れる記録
事実の欄には、資料が何を述べているかを書きます。架空の会議録なら、「次回までに案を再検討するという発言があった」といった内容です。ただし、発言が記録されていることと、案の変更が決定したことは同じではありません。
資料名、日付、ページや項目番号を添え、要約なのか短い引用なのかも区別します。引用するときは言葉を正確に扱い、必要な範囲に絞ります。自分の表現で書き直した文を、発言そのもののようにかぎ括弧へ入れないようにしましょう。
二段目は、考えた道筋を残す
解釈の欄には、「検討が続いている段階だと読める」のように、自分の理解を書きます。その根拠として、どの発言や記述に注目したかも一言添えます。解釈だと明示すれば、後から別の資料が見つかったときに、どこを見直すべきかがわかります。
別の読み方がありそうなら、併記して構いません。ただし、すべての解釈を同じ確かさで扱う必要はありません。根拠が強いものと、まだ思いつきにとどまるものを分けることが大切です。
三段目は、次に確かめる問い
質問の欄には、「次回の記録で結論が示されたか」「決定事項をまとめた別紙はあるか」など、調べれば前へ進める問いを書きます。「何となく不明」より、探す対象が見える質問のほうが次の作業につながります。
ここで作った三段のメモを、一つの強い結論へ無理にまとめる必要はありません。資料が示す範囲で止めることも、丁寧な読み方です。わからないことを残したメモのほうが、確認済みの部分をかえって明確にできます。
他の人へ渡す前に、出典が開けるか、ページ番号が合っているか、発言者と決定主体を取り違えていないかを見直します。誤りに気づいた場合は元のメモを黙って置き換えるより、何を訂正したか残しておくと経緯を追いやすくなります。
会議録を読む際の基本は、議題や前後関係を確かめる方法でも紹介しています。

