表の中に一つだけ大きな値があると、入力ミスに見えるかもしれません。しかし、珍しい出来事が実際に起きた可能性もあります。目立つという理由だけで消すと、調べたかった現象まで失うおそれがあります。
NISTの外れ値の説明は、誤りと確認できる場合と、通常とは違っていても原因が確定しない場合を区別しています。候補として印を付けることと、除外することは別の判断です。
たとえば架空の配達記録で、ほとんどが二十分前後なのに一件だけ二百十分と記載されていたとします。桁の誤入力なのか、待機を含む所要時間なのか、別の区間を測ったのか。元記録と時間の定義を確認しなければ決められません。
修正理由を残す
原本に二十分とあり転記の誤りを確認できたなら、修正前後の値と根拠を記録します。根拠がない場合は、未確認の候補として保持し、必要に応じてその値を含む結果と含まない結果の違いを別に示します。後者を都合のよい結果だけ選ぶ方法にしないことが大切です。
外れ値の統計的検定には分布などの前提もあります。ここでの手順は検定の代わりではなく、元データを確認する入り口です。値を消して表を整えるより、なぜその値が現れたかを追える状態にすることから始めましょう。

