「平均で6日」と聞くと、多くの人が6日前後だったように感じるかもしれません。けれど、平均値だけでは一つひとつの値の並びまではわかりません。架空の待ち日数を使って、別の見方も試してみましょう。
五つの値を、そのまま並べる
ここでは、ある手続きの待ち日数が1日、2日、3日、4日、20日だったとします。説明のために作った数字であり、実在する窓口の実績ではありません。合計は30日、件数は5件なので、平均値は30÷5で6日です。
一方、小さい順に並べた五つの値の真ん中は3日です。これがこの例の中央値になります。平均値も中央値も計算は正しく、違う方法で値の中心を表しています。どちらかを見つけたら、もう一方を誤りと決めつける必要はありません。
中心の数字と、値の広がり
総務省統計局の代表値の解説では、平均値と中央値などの特徴が紹介されています。平均値は離れた値の影響を受けるため、データの特徴に合わせて代表値を考えることが大切です。
今回なら、20日という一件があることも読者に伝える必要があります。その値を勝手に除けば、別のデータを説明することになります。入力ミスか特別な事情かは、この五つの数字だけでは判断できません。「長いから不要」と扱わず、確認が必要な点として残します。
説明文を一段だけ具体的にする
「平均6日だった」に加えて、「5件の中央値は3日で、最小1日、最大20日だった」と書くと、値の並びを考える手がかりが増えます。それでも、なぜ待ち時間に差が出たのかまでは説明できません。原因を述べるには別の情報が必要です。
実際の資料では、対象期間、件数、日数の数え方、集計対象も確認します。暦日なのか営業日なのかが違えば、同じ「日」という単位でも、そのまま比較しにくくなります。平均だけを抜き出す前に、表の注記へ戻ってみてください。
また、五件だけの例から、今後の利用者の待ち日数を予測することもできません。この計算は代表値の違いを理解するためのものです。説明できたことと、まだ説明していないことを分けると、数字の使い方が落ち着きます。
注記の確認には、表の周りを読む方法も役立ちます。

