表の中に「5未満」と書かれた欄があると、計算しやすいように5へ置き換えたくなるかもしれません。しかし、その欄は5という件数を報告しているわけではありません。まず、数字の横にある言葉まで含めて一つの情報として読みます。
「未満」と「以下」は境界が違う
ここでは仕組みを確かめるため、架空の件数表を考えます。件数が0以上の整数であり、注記にも別の条件がない場合、「5未満」が取り得る値は0、1、2、3、4です。「5以下」なら5も含みます。この違いは小さく見えても、合計の上限を求めるときに残ります。
実際の公表資料では、小さい数を伏せる方法や記号の定義が資料ごとに決められていることがあります。したがって、現物の凡例を読まずに、この練習の条件をそのまま当てはめてはいけません。記号の意味、対象となる数、ゼロの扱いを先に確かめます。
正確な合計が出ないなら、範囲を残す
練習用の表で、A地区が12件、B地区が「5未満」だったとします。先ほどの条件なら、二地区の合計は12件から16件までのどれかです。17件と書くと、B地区を5件として扱ったことになり、表が示した範囲から外れます。
「合計は14件ぐらい」と真ん中を選ぶことも、資料だけから確定する操作ではありません。推定するなら、その方法と目的を別に示す必要があります。単に表を説明する段階では、「正確な合計はわからないが、この条件では12〜16件」と残せば十分です。
コピーした表にも条件を持ち込む
表計算ソフトへ移すときは、元の表記を残す列を用意します。計算用に下限や上限を作る場合も、「報告された件数」ではなく、自分が条件から作った値だとわかる見出しにします。後で別の人が見ても、12という確定値と、4という上限を混同しにくくなります。
資料を紹介する文章では、「B地区は少ない」と印象だけで済ませず、「B地区は5未満と表示されている」と書く方法があります。具体的な件数を知らないことと、何の情報もないことは同じではありません。境界が示されているなら、その境界を保ったまま伝えられます。
空欄や記号を読む手順と合わせて、数字に置き換える前の確認を習慣にしてみてください。最後に、作った合計の横へ練習条件を一行添えます。あとから条件が変わったとき、どの計算を見直すべきかがはっきりします。

