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そのグラフ、何と何を比べている?

比較をイメージした二つの紙の積み重ねと定規
AI生成の装飾イラスト。実際の資料や統計図ではありません。

グラフは、数字の違いをひと目で見せてくれます。その分、最初の印象が強く残ることもあります。「ずいぶん増えた」「ほとんど同じだ」と感じたら、少しだけ立ち止まり、何をどう比べている図なのかを確かめてみましょう。

図の目的を言葉にする

総務省統計局の「グラフ作成の基本」は、データの特性と伝えたい内容に応じて図を選ぶことを説明しています。棒の長さで量を比べるのか、時間に沿った変化を見るのか、全体の中の割合を見るのか。読み手も同じ問いを持つと、図の入口がつかみやすくなります。

表題をそのまま写すだけでなく、「同じ年の地域別の人数」「同じ地域の年ごとの件数」のように、比較の形を短く言い換えてみます。

軸と単位を一緒に読む

縦軸の単位、目盛りの間隔、表示されている範囲を見ます。横軸では、期間の長さや項目の並び方を確かめます。二つの図を並べる場合は、同じ大きさに見えても、軸の範囲がそろっているとは限りません。

架空の例として、利用者が100人から120人になったとします。増加人数は20人、元の100人を基準にした増加率は20%です。一方、1,000人から1,020人なら、増加人数は同じ20人でも増加率は2%になります。どちらの見方が必要かは、答えたい問いによって変わります。

割合なら、分母を確認する

「30%」と「40%」を比べるとき、何に対する割合なのかを確認します。回答者全体なのか、特定の条件に当てはまる人だけなのか。対象が違えば、数字の差だけで同じ現象を比べたことにはなりません。

また、30%から40%への変化は10パーセントポイントの差です。元の30%に対する相対的な増加率を求めるなら、10÷30で約33.3%です。ここでも、差と変化率を分けて書くと伝わりやすくなります。

見えたことと、理由を分ける

線が上がっていることを確認できても、その理由まで図だけで説明できるとは限りません。「増えた」という観察と、「この出来事が原因だ」という解釈は別の文にしましょう。理由を考えるときは、集計方法の変更や対象の違いも確認します。

最後に出典へ戻れるリンクを残します。読み方に迷ったら、表の端にある説明を探すところから始められます。

参照:総務省統計局・グラフ作成の基本。数値例はこの記事のための架空の例です。