二つの数値を並べた散布図で、右へ行くほど上に点が集まると、片方がもう片方を増やしているように感じることがあります。しかし、図が示す組み合わせの傾向と、原因として働く関係は分けて考える必要があります。
架空の地域データで、公園の数が多い地域ほど図書館の利用者も多かったとします。公園を増やせば図書館利用が増えると、この図だけから言えるでしょうか。人口が多い地域では両方が多くなる可能性も考えられます。
まず一つの点が何を表すか、二つの数字が同じ期間と地域について測られているかを確認します。比較対象の定義がずれていれば、原因を論じる前に組み合わせそのものを見直す必要があります。
次に、別の条件が両方へ関係していないかを質問として書きます。人口、面積、施設の開館日数などが候補になっても、それらを実際に調べるまでは説明として確定しません。
順序も重要です。原因だと考える出来事が結果より前に起きたか、逆向きの影響があり得るかを確認するには、時点や調査設計に関する情報が必要です。点の並びだけには、その情報が含まれていないことがあります。
観察した関係を弱く言い過ぎる必要はありません。「この資料では二つの値が一緒に大きくなる傾向が見える」と、見えたことを具体的に述べられます。そのうえで、原因の説明には追加の検討が必要だと分ければ、図の面白さと証拠の限界を両方保てます。
画像は本文の具体例を撮影したものではなく、テーマに沿ったイラストです。

